2008年09月16日

中途入社では活躍しづらい会社

しばらく更新できず、問い合わせを頂いた皆様、申し訳ありません。

いま、現場の感覚では「就職・転職市場は急速に冷え込んでいる」という印象を持っています。
昨年や一昨年など「売り手市場」と言われていたものが、サブプライム問題に端を発して、銀行は信用収縮(要するに貸し渋りや貸しはがし)傾向にあります。全体的にお金が停滞して、その結果ビジネスも人も停滞しているような感覚でいます。企業の見極めが本当に重要です。

ただ、この間もこのサイトから多くの方のご相談を頂き、回答させて頂きました。
その一部をここで共有したいと思います。

転職活動中です。中途入社の人が、活躍できるような会社に行きたいと思います。一方で、中途入社した人が、あまり活躍できない会社もあると思います。どうすればそれを外から判断することができますか?

たしかに、企業によっては、中途とプロパーとの間に歴然と差がある場合があります。
もちろん人事制度上の差別があるわけではありませんが、いい仕事が回ってこなかったり、同じ能力であればプロパーを優先するというような、「どちらかといえばプロパー有利」の会社はよく見られます。
人事は中途採用に積極的だけれど、配属された現場では冷たくされる、ということも多いでしょう。

◆中途入社が不利な会社とは

―「中途採用→育成」は企業にそれなりの経験が必要

優秀な人を中途で採用して現場に入れれば、そのうち成果を出す、という感覚では中途採用は失敗します。
スポーツの世界でも、移籍したとたんに成績が下がるという選手がいるでしょう。経験ある人を採ってうまく実力を発揮させるには、受け入れる側の経験とノウハウが必要なのです。
それを持っていない会社に、中途で入社すると、悲劇が待っているかもしれません。そこは転職の際にある程度見極めるべきです。

―中途で成果がでない理由

中途社員は、一般的に評価されるまでに時間がかかります。
どの会社でも(とくに歴史のある会社は)、その会社独自の言葉や仕事の進め方を持っています。
電話の出かたや挨拶の仕方から、社内用語まで全てが違うのですから、環境に慣れて、スムーズに仕事ができるまでに数ヶ月かかるのは当然です。

しかし、中途採用に慣れていない会社の、自分は転職したことのない管理職の人々は、会社が変わることで環境や仕事のスタイルが大きく変わり、普通の人は戸惑うということ、いきなり全力で仕事することはできないということを知らない人も多くいます。他の会社のことを知らず、自分の会社が標準だと思っているので、会社ごとの違いには理解を示しません。

だから中途入社の部下が戸惑っているのを「仕事ができない」と捉えてしまう管理職がいます。
そうすると、「やっぱり中途は使えない」という偏見のなかで仕事をしなければいけません。
それでは中途に優しいとはいえない会社でしょう。
名だたる大手企業でも、急に中途採用しはじめた会社ではこういう現象が多く起きています。

「慣れないことと仕事ができないことの違い」をきちんと理解して、中途採用の社員が、仕事に慣れるよう人事や現場でサポートしてくれる会社が「中途に優しい会社」だと言えるでしょう。


◆上場企業の場合は、社長や役員の経歴を調べよう

上場企業の場合は、有価証券報告書を見てください。

EDINETから、その会社の「有価証券報告書」をチェックしてみましょう。

どの企業でも、第4のなかの「5 役員の状況」を見ると、役員の経歴を確認することができます。

例えば日本を代表する企業「トヨタ自動車」をみてみます(平成20年3月期決算)。
ほぼ全員が、新卒もしくは20代の若いうちにトヨタもしくはトヨタ自販に入社しています(※トヨタ自販とトヨタが合併して、今のトヨタになりました)。

一方でソフトバンクをみると、プロパーの役員は、孫社長以外にいません。

どちらも合理的な理由があるのでしょう。しかし中途入社の役員がいる会社は少なくとも中途だから出世しづらいということはないはずです。とくに中途入社の人が、プロパーに有利な人事評価をするということも普通はありません。

◆面接ではつっこんで質問しよう
「中途でもやっていけますか?」と聞いたところで、どんな企業でも「もちろん何の問題もありません」と言うに決まっています。
もう少しつっこんで、以下のように聞きましょう

「管理職で中途採用の方は何割いらっしゃいますか?」
「評価項目に、勤務年数は入っていますか?」
「中途採用の方へ、会社の業務内容に関するレクチャーはどの程度の時間していただけるのですか?」


具体的な事実をつっこんで聞きたい場合は、数字を聞く質問や、YesかNoで答えるクローズドクエスチョンが、有効です。

中途で入社する
→いきなり現場に放り込まれる
→いきなり放り込まれても仕事の仕方がわからない
→現場の上司は人事から即戦力だと聞いているので細かく教えてくれない
→結局仕事がうまくいかない
→ますます周囲が教えてくれない


という中途採用に慣れていない会社がおちいりやすいサイクルがあります。
中途採用の経験の多い会社の人事はこうなりやすいことを知っています。
だから、中途採用の実績がどれくらいあるのか、現場に慣れるよう人事がどの程度バックアップしてくれるのか、確認は欠かせません。

◆その他
中途入社の先輩と率直に話せる時間をつくってもらいましょう。

「中途入社の社員の方と、お話する時間を作っていただけませんか?」
と聞いてみて下さい。

これは、内定の前後に頼むべきでしょう。
会社側は対等に扱っているつもりでも、中途入社した社員から見れば、かなり働きづらいということはよく見られる現象です。
逆に、中途できちんとやっている先輩に、どういう心構えで入っていけばいいのか、教えてもらうだけでも心強いでしょう。
ぜひ人事に依頼してみてください。

posted by career2.0 at 20:33| Comment(0) | TrackBack(1) | 転職活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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