2007年01月30日

大量採用時代の不幸

すっかりご無沙汰しており申し訳ありません。

ニュースでもよく報じられていますが、団塊世代の大量退職に伴い、新卒採用が拡大しています。
私のような職業にとっては、仕事が増えてありがたい話なのですが、
(だから、ほとんど更新できなかったわけですが)、
転職希望者にとって果たして本当によい話なのか、一旦冷静に考える必要があります。

就職するときに最も困難なのが、自己分析でも業界分析でもなく、
「10年後を考える」ということです。

今までは、中学→高校→大学と数年単位で進路を選んできました。
数年先に重要な岐路があるということなので、数年間の生活を考えればよかったと思います。
大学生の生活は、特にその日暮らし的になりがちです。
10年後、いくらかの人は結婚しているし、その何割かは子供もいるでしょう。
10年後のその時、最も幸福な状態になるべきです。
では、そのために今は何をすればよいのでしょうか?

そんな先のことはわからないから考えない、という選択肢もあります。
考えた上で、そのような結論に至り、覚悟をもってとりあえず目の前のことを乗り越えていく、という判断も正しいと思います。
ただ、多くの人がそのような冒険的な人生を送るのでしょうか?

もっと安定して、計画的に生きていきたいという人もいるでしょう。
その人は、ちゃんと10年後のイメージがありますか?
そこから現在やるべきことを見つけ出せていますか?

10年以上前の話ですが、かつてバブルの時代に、大企業は大量採用を繰り返しました。
彼らは、今では「バブル世代」として、若手にとってはやや迷惑な存在になっています。

何か仕事で失敗すると「あの人はバブル世代だから」。
そこそこ仕事ができても、同期が多くて「余っている」。

そんな状況です。

逆に、2000年前後の氷河期に就職した人は、もともと狭き門をくぐっただけあって優秀です。
また、同期が少ないということもあり、一人一人がしっかりと会社からケアをされています。
若手の少ない会社で重宝されてしっかり重要な戦力として成長いる場合も多いです。

入社後、どちらが幸せかは一目瞭然です。

大企業は、将来のビジネスの精緻な予測に基づいて人員計画を立て、採用をしているのではないことを、
この10年なされた大量のリストラが証明しています。

とりあえず学生を採っておこう、他社に採られそうならうちも採ろう、どうなるかわからないけど採っておこう。
大企業であればあるほど、意外とそういう発想をします。
大企業のビジネスはシンプルではないので、将来予測がしづらいということもあります。
余裕があるうちに人をとろうという発想は、企業の戦略的に全く間違いとも言えません。

ただ、バブル入社の人たちが証明しているように、
学生にとって「入りやすい=将来的に安心」という発想は、全くの間違いです。

競争のタイミングが就職から入社後へ変っただけで、
入社後、厳しい視線にさらされる分、この時期の入社は逆につらいかもしれません。
つまり、10年後の安定を考えて、入りやすい時期に大企業にとりあえず入った人にとっては、
全く逆の結果が待っているかもしれません。

将来予測は実に難しいです。未来は誰もわかりませんので考える意味がない、と思いたくなる気持ちもわかります。

しかし、将来を具体的にイメージし、そこから現在のあり方を考えるシミュレーションが日ごろからできていない人は、
普段の仕事でも、半年後の仕事のゴールのために現在の業務をコントロールするという、仕事のマネジメントができないケースが多いです。


マネジメントというのは、描いたゴールのために現在の行動を最適化することです。
そのゴールまでの期間には長短があり、長いほうを「将来像」、短いほうを「成果」と呼んでいるに過ぎません。

就職活動は、短期の成果と長期の将来像との両方を考える、人生にとってとても魅力的な機会です。
なかなかない機会ですので、ぜひ考えられるだけいろんなことを考えてください。
その経験があとで、あなたの重要な財産になります。
posted by career2.0 at 15:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 就職活動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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