(以下、まとめて「OB訪問」とします)
本や新聞を読んで研究することも必要ですが、
それ以上にOB訪問の効果は、以下のところにあらわれます。
・企業の欠点を知ることができる
→人事部は、会社の課題、欠点、弱点、危機、リスクをなかなか言えません。
・働く環境を知ることができる
→事業の内容はメディアに出ますが、
そこで働く人の働き方、働きやすさはメディアに出ません
・会社のカルチャーを知ることができる
→カルチャーは、言葉にしにくいものです。
だからホームページやパンフレットには表現できません。
履歴書だけでは人柄がわからないのと同じです。
企業の性格も、そこで働く人を通じてしか理解できません。
・本で読む知識であっても、話を聞いたほうがわかりやすい
→分厚い本を読むのは疲れます。
OB訪問では、業界環境、業務内容など、
難しい話を実際働く人がかいつまんで説明してくれます。
話を聞いてから本を読むと、理解がぜんぜん違います。
・普段会えない人に会える
→会社の人が、自分の会社についてタダで語ってくれることなど、
就職活動のとき以外ありえません。
(さらにお茶や食事などご馳走してくれる)
コンサルタント時代、謝礼を払ってヒアリングしていました。
学生という身分は、とても贅沢なことができるのです。
【OB訪問の種類】
1.人事を通して行うもの
2.個人的に行うもの
1は人事部に「OBを紹介してください」といってお願いするものです。
会社は、比較的仕事振りも順調で、話すのも上手そうなOBを決めておいて、その人を紹介します。
ある程度、話す内容をすり合わせている場合が多いです。
話した結果は、会社によっては、そのOBから人事に報告されます。
2は、知り合いや、就職課などに紹介してもらって、個人的に先輩と会うことです。
こっちのほうがいいです。
上記に書いた、働く人の本音が聞けるからです。
「当社はOB訪問を受け付けておりません」としている会社がありますが、
それはあくまで、1.のOB訪問をしていない、というだけで、
もちろん社員がプライベートで誰と会って何を話そうが、原則自由です。
知り合いを頼って、OB訪問をたくさんしましょう。
OB側もけっこう楽しいものです。遠慮は不要です。
最終的な入社の決断をするときは、必ずOB訪問の生の声が役に立ちます。
【OB訪問のコツとマナー 7】
1.質問する項目をリストアップしておく
→聞きたいことがあっても、緊張するので忘れてしまいます。
項目をメモして行き「メモをみながら質問してもいいですか?」と言いましょう。
ダメという人はいません。
2.聞きながらメモをとる
→私はここでしつこく言っていますが、
話した内容を記録することは、就職活動でとても重要です。
さきほどの流れで、メモをとることの許可をもらいましょう。
それも怒る人はいません。
3.手土産
→欲を言えば、お菓子の一つでも持っていけばいいと思います。
安いものでいいです。
そこまでする人はあまりいませんが、手土産を持ってくると、
「しっかりしてるな」と感じますし、こっちもちゃんと話そうと思います。
好みは気にしなくてかまいません。
忙しい中、会ってくれる感謝の気持ちを見せるだけです。
「ちょうど実家からお菓子を贈ってきたんですよ」とか、
「私の家の近くでよく食べているお菓子なんですけど」
とかいいながら、スムーズに渡しましょう。
4.ホメる →人から話を引き出すときの、鉄則です。
若い学生からほめられたり、尊敬されてうれしくない人はいません。
ほめ上手になりましょう。これは一生モノのテクニックです。
5.紹介してもらう
→同じ会社でも、人によって企業への評価が微妙に違います。
何人かの意見を聞くと、その企業が立体的にみえてきます。
同じ現象をみても、人によって全く逆の解釈をするものです。
同じ研修でも、「指導が丁寧だ」という人もいれば、
「指導が細かくて厳しい」という人もいます。
何人かから話を聞くまで、簡単に結論をだしてはいけません。
「お知り合いを紹介していただけませんか?」と言って、
同期や知り合いを紹介してもらいましょう。
6.評価してもらう
→「私の話し方や聞き方で、直したほうがいいところはありますか?」
と、最後に聞きましょう。
社会人がどう感じるか、評価を面接の本番の前に聞けるのはお得です。
7.お礼をする
→メールで構いません。
(「ハガキで送れ」という本もありますが、
OB側もそこまで求めていませんし、現実的にそれは無理です)
できれば翌日までに、しっかりお礼を書きましょう。
もし、人を紹介してもらって、その人と会えた場合は、
紹介してくれた人と会えたことのお礼もしましょう。
メールの文例を下記に書いてみます。
ポイントは、
書式やマナーを重視しすぎて、メッセージが薄くならないようにすること。
学生さんが慣れない敬語を使いすぎて、
結局何が言いたいのかわからないような文章になってしまう、
悲しいケースが多々あります。
繰り返しいいますが、
会社や先輩は、細かい学生さんに細かいマナーを求めていません。
彼ら/彼女らも、学生のときは細かいマナーを知らなかったはずですので。
フォーマットどおりの硬いお礼状ほどつまらないものはありません。
本当に話聞いてたのかな?と不安になります。
あなたの肉声が大事なのです。
●●先輩
(比較的親しい場合。
そんなに親しくない場合は、○○株式会社 ○部 ○○様と、普通のビジネスメールのように書きましょう。)
こんにちは。
昨日は、お仕事が大変お忙しいところにも関わらず、
OB訪問を快く引き受けていただき、誠にありがとうございました!
(若いから元気な感じが嬉しいです)
就職活動をはじめて、日が浅く、右も左もわからないような状況ですので、
○○先輩のお話をお伺いして、自分の活動の方向性が明確になったように感じております。
○○業界についても、本や雑誌では知りえなかった現場の魅力が理解できました。
本当にありがとうございました
また、就職活動を続ける中で、迷うことがあるかと思いますが、その際はぜひご相談させてください。
お忙しいと思いますが、くれぐれもお身体ご自愛下さい。
今後ともよろしくお願いいたします。
○○大学 ○○学部
○○○○
私は来週初めてOB訪問する者なんですが、このお礼のメールは企業さんのアドレスに送信すればいいのでしょか?
しかしながら、企業さんのメールアドレスやOBさんのアドレス共に分からないです。。
訪問の際に聞いても差し支えないですか?
コメント頂きありがとうございます。
OB本人のメールアドレスが分かるなら、まずはOBに送ります。会えば最初に名刺をくれると思います。(もらえなければしかたありません。メールアドレスを教えてくださいと率直に聞いてももちろん問題ありません)
また、人事が紹介してくれたなら、人事にもお礼を言いましょう。連絡先が分からなければ電話でももちろんいいです。
OB訪問を受け付けてない企業へはどのようにアプローチすればよいのでしょうか?
OB名簿にはその方の住所と電話番号も記載されているのですが、面識がなくいきなり電話するのもどうかと悩んでいます
最近、本社へ電話し人事の方に繋いでもらうと断られることが多く、学歴のせいかと不安に駆られたりしてしまいます。。
まずは大学の就職課に仲介してもらうのが最善でしょう。
就職課から「うちの学生で貴社を志望している者がいるので、時間をつくってほしい」という依頼をしてもらいます。
母校から頼まれるとなかなか断るというわけにもいかないものです。
就職課が協力的ではない場合、いきなり電話するのもありです。
何かを頼むときには、大胆にお願いして「そこまでするなら会おう」と思う人もいます。
それが難しいようであれば、まずハガキを一枚書いて、それが届くころに電話するというのもいいでしょう。先日お手紙を送らせて頂いた●●ですが、、、というように話を進めましょう。
本人が「そういうのはイヤだ」という場合(そういう人は多くはありません)を除いて、ちゃんと礼儀正しく連絡をとれば、実現するはずです。
がんばって下さい。
名簿の内容が古いままのところがあるようなので、ハガキよりも思い切って電話しようと思います!
面識のない方ばかりで緊張しますが頑張ります☆
アドバイスありがとうございました。
また会社がお休みの時の方がいいですかね?
名簿の住所が現住所ではなく実家になってるようなので・・
すいません、度々質問して><
もしくは部署がわかっているなら日中会社に電話するという手もあります。
がんばってください。
OB訪問自体受け付けてない会社が多いのと名簿の情報も古く、有意な情報がありません
またご実家に電話しても現在の連絡先などは教えてもらえず・・
こういう場合は、OB訪問を諦めるしかないのでしょうか?
学校には相談されましたか?
あるいは、OBでなくてもよいのであれば、人事部に率直に話ができる人を紹介して欲しい、伝えてみてはいかがでしょう。多くの会社では、そういうサポートをしています。
あとは例えばMixiなどでコミュニティがあれば、そこで相談してみるのもアリですよね。
直接コンタクトさえとれれば、意外と親切に対応してくれると思います。
試してみて下さい。
ミクシイではどういう感じでアプローチするのですか?
OBでない限り会って話すっていうのは難しい気が・・
それとも実際会って伺うことをメッセージ上で聞くってことですか??
OBでなければ話せない理由はなんでしょうか。
その会社の仕事の内容やカルチャーなどを聞きたいのだとすれば、どの学校のOBでも、いいのではないでしょうか。
え?!OB訪問てよその大学の方にしてもいいんですか?( ̄□ ̄;)
今まで、OB訪問=自分とこの学校の人って発想しかありませんでした;
では、ミクシイでお会いできそうな方にコンタクト取ってみますね☆
現場で働いている先輩から話をきくというのがまずあって、その中で同じ大学のほうがやりやすいに違いない、と会社が気を利かせたのがOB訪問です。
そもそも、同じ大学であるということは、会社に入ってしまえば、たいして価値がないことです(会社によります。学閥重視の会社もいまだにありますが)。
知りたいことがあるなら、誰でもいいから話せる人と会うべきでしょうね。がんばってください。