2008年05月13日

ビジネスコミュニケーションに絶対欠かせないこと

面接の日程について、企業から「来週の空いている時間を教えてください」と言われました。
あなたは以下のように回答します。
来週火曜か水曜の午後であれば大丈夫です。

わがままを申し上げて恐縮ですが、何卒調整よろしくお願いいたします。
さて、この回答のどこが間違いでしょうか?

何が間違いなのかわからない/曜日だけ書いて日付を入れていないのがよくない/「大丈夫」という言い方が軽すぎる/「調整」は「ご調整」と丁寧に書くべき、、、
最初にそう感じた方は要注意です。

■曖昧を避けることが最優先

この文章の最大の欠点は、上のどれでもなく「曖昧であること」です。
具体的に言えば、日程について2種類の解釈ができることです。

この文章では、「午後」が「水曜」にかかっているのか、それとも「火曜か水曜」にかかっているのかわかりません。

だから、面接可能な日程が
解釈1.「火曜の午後と、水曜の午後」
解釈2.「火曜は終日で、水曜は午後だけ」

という、2通りの解釈ができます。

正確な日時が明確に伝えられないのですから、ビジネス上は重大な欠陥のある日本語です。

こういう日本語はビジネスの現場でもよく目にします。私自身も気づかず使ってしまうときがあります。

解釈1.火曜日の午後と水曜日の午後が空いているなら、
火曜日の午後と水曜日の午後
と書くべきです。
ここから、より正確に書くなら、
20日(火)の13時以降、21日(水)の13時以降
のように、日付、曜日、時間をはっきりと書くべきですね。
2通り以上に解釈される可能性がありません。

解釈2.「火曜日は終日、水曜日は午後が空いている」という場合、
20日(火)は終日、21日(水)は13時以降

と書くべきです。

■必要な情報を提供する

別のケースで考えましょう。
冒頭と同じように、空いている時間を教えてくださいと言われて、21日(水)が終日空いていた場合、
21日(水)が空いています。
と答えてよいでしょうか?

これもよい文章とは言えません。
理由は「時間」を尋ねられているのに、「日」を答えているからです。

「特に時間を書いていないのは、一日中空いているから」というのは、書く側の「相手がわかるだろうという思い込み」です。

受け取る側は、

解釈1.21日が終日空いている
解釈2.21日の一部の時間が空いているが、時間を書き忘れている


どちらか区別がつかない可能性があります。
だから、おそらく解釈1だと思いながらも、「21日は終日OKですか?」と再度確認するケースがあり、そこで時間と手間のロス、ストレスがうまれます。

ビジネスの世界で、特に親しい間柄でもない場合、「おそらく伝わるだろう」と何かを省略するのは、未熟なコミュニケーションです。

コミュニケーションのトラブルの多くはこのような「相手は、自分の意図をわかるはず」と、勝手に相手に行間を読ませる自分中心の考え方に端を発しています。

「誰が読んでも同じようにわかる」日本語でなければ、ビジネスコミュニケーションとしては未完成だと言えるでしょう。


■ビジネスコミュニケーションに欠かせないもの

ビジネスコミュニケーションについて、概略を前回の記事で書きました。
コミュニケーションについて「誰もが大切だというし、向上させたい」と思っていても、「あまりに多くのことが語られていて、何をしていいのかわからない」というのが正直なところでしょう。

その理由は、目指すコミュニケーションについて語るときに
1.正確であること
2.上手であること

の2つが混在していることにあります。

例えば、冒頭に挙げた面接日程の回答で「わがままを申し上げて恐縮ですが、何卒調整よろしくお願いいたします」と付け加えるのは、丁寧で「2.上手い」ことです。「1.正確である」こととは無関係です。

質問した人が何より知りたいのは、「面接可能な日時」です。
どれだけ上手い表現であっても、「面接可能な日程」について、曖昧な情報提供であれば、その返答は失敗です。だから冒頭(A)の返事は失敗です。

繰り返しますが、敬語の正しさや言い回しの上手さではなく、ビジネスコミュニケーションで最も大切なのは正確であることです。

ここでいう「正確さ」は、言葉を正しい意味で使う、という意味ではありません。
ビジネスコミュニケーションで求められる「正確さ」は、以下の2点をクリアしていることです。
1.必要な情報が漏れてないこと
2.曖昧でないこと(解釈が一つしかできない日本語であること)

「大切」より「必須」と言ったほうがいいでしょう。正確でなければコミュニケーションがそもそも成立しません。

日程、場所、書類、金額などについて、正確な事務連絡ができる。

これは、地味な能力ですが、ビジネス能力の根幹にある能力の一つです。そして、できない人が多いのも事実です。

ビジネスコミュニケーションを、「相手の意図をくみとって、相手の求めるものを提供する」とか、「多くの人と仲良くなり信頼関係を築く」という高度なものだと考えている人が多くいます。

その前に、遥か手前にある「正確な連絡」について、おろそかになっていないか、自分の書く文章、話す日本語をもう一度点検してみてください。

posted by career2.0 at 19:36| Comment(1) | TrackBack(0) | 就職・転職一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
前略 拝見しました。
今度は逆パターンの紹介も御願いします。
例えば、
@1週間後に採用、不採用の連絡を文章にて送付します。・・・待てど暮らせど返事無し
A日時指定 相手OKするも当日担当者不在
B募集要項に無い事項 資格はともかく・・・例 車持込で無いと仕事出来ませんよ
Cマナー、社風の悪い事務所
D求人給与と面談時給与とが全然異なっている
E常識の無い幹部社員 貧乏ゆすり等
F「・・・さんでも無理ですか」とニヤリとするハローワーク職員
G面接待ちの席で社員に挨拶するも無視する社員
Posted by マイケル at 2010年11月24日 17:06
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