2008年05月27日

[ビジネスコミュニケーション]曖昧な文章の例

前回に引き続き、ビジネスで必須の「誤解のないコミュニケーション」について、よく目にする「曖昧な文章」の例を出します。
考えながら話す「話し言葉」ではあるていど仕方ありません。
しかし、一度自分で確認できるはずの「書かれた文章」で、曖昧な日本語を使う人は、「読む側の立場に立って考える想像力がない」と思われるでしょう。

1.
私の尊敬する人は、父です。私は、父のように苦労をしていませんが、父の働く姿を見て、幼心に父のように家族を大切にする大人になりたいと思って来ました。

→「父親は苦労していない。私も父と同じように苦労していない」と読むことができます。
おそらく「父は苦労した」と言いたいのでしょう。
それなら
父は苦労しました。私は父のような苦労はしていませんが〜

と書くことで、曖昧さがなくなります。
「〜でない」と、否定形で文章を書くときは、その否定がどこにかかっているのか、明らかでない場合が多々あります。


2.
大学時代はマーケティング研究会に入っていました。そこは、関東マーケティング学会に所属していて、私はそこで幹事をしていました。

→どちらの幹事をしていたのかわかりません。
「それ」「そこ」などの代名詞を使うときは、それより前の文章に、該当するものが2つ以上ないか、確認するべきです。


3.
その学会は、複数の組織が加盟しており、小さい調整ごとの多い組織でしたが

→「小さい」の位置が曖昧なので、「調整ごとの多い、小さな組織」なのか、「小さい調整ごとが、その組織には多かった」のか、わかりません。

川端康成のノーベル賞受賞講演「美しい日本の私」(「日本」が美しいのか「日本の私」が美しいのかわからない)のように、あるものを説明する言葉を2つ以上使うと、曖昧さが増すので、避けるべきです。


4.
そこで半年前に書いた論文が海外の学会誌に掲載されたと教えてもらいました。

→「半年前」の位置が曖昧なので、半年前に何がおきたのかわかりません。
論文を書いたこと?それとも掲載されたこと?教えてもらったこと?

論文を書いたことであれば、
半年前に書いた論文が、海外の学会誌に掲載されたと教えてもらいました

と「、」の位置を考えましょう。

掲載が半年前なのであれば
私の書いた論文が、半年前に海外の学会誌に掲載された、と教えてもらいました

と、「、」と「半年前」の位置を変えましょう。

教えてもらったのが半年前なのであれば、同じように、
書いた論文が海外の学会誌に掲載されたと、半年前に教えてもらいました

と書きましょう。

■「1対1の原則」

いずれも、「説明・形容」と「その対象」とが1対1になっていないことから、おきる問題です。

「大きな美しい山と海に囲まれた町」は、どれが美しくてどれが大きいのか、どんな町なのか、何がなんだかわかりません。
エッセイや日記であれば、雰囲気は伝わります。
しかし、ビジネスコミュニケーションでは、この文章は最悪です。

仕事をする人は、このような曖昧な(多くの解釈が可能な)文章を嫌います。
この調子で日本語を書く人には、お金のやりとりなど、とても任せられないと企業は判断します。

企業は、このような基礎的な文章作成能力を、敬語や言葉遣いよりも、はるかに基礎的な能力として重要視します。(敬語は覚えてもらえばいいのです)

曖昧な日本語でビジネスをすると、相手は自分の解釈が正しいのか確認しなければならず、ストレスを与えます。日時・場所・金額、個数など重要な用件については、最初から曖昧であることは許されません。

文章力は、読む側の立場に立つことができる「想像力」の一つの現れです。

書いた文章を提出/送付/送信するまえに、時間を置いて、もう一度確認しましょう。あるいは他人に見せて確認してもらうのが最適でしょう。
posted by career2.0 at 19:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 就職・転職一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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